未来惑星ザルドス

未来惑星ザルドス
未来惑星ザルドス
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20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント (2004-05-28)
売り上げランキング: 60593
名前ぐらいは聞いたことのあった映画ですが
実際に観て物凄く衝撃を受けました。
だってオープニングから巨大な人面岩の浮遊だぜ!
物凄いインパクト!
舞台は2293年。
高度な科学力から不死となった人々はボルテックスというコミュニティを作っていた。
ボルテックスの中では秩序が保たれており、反逆者には老化という罰を与えられる。
しかし永劫の不死の生活からか、動く事さえしなくなる無気力人間となってしまうものいる。
そのボルテックスに外部の者(荒廃した世界に住む奴隷のような存在)である
主人公ゼッドが侵入したことにより、ボルテックスの秩序が崩れていく。
最初にも書いたけれど空飛ぶ人面岩!
これが物凄い迫力&衝撃!このシーンは劇場で観たかった!
もちろん横山光輝信者の俺としては名作『マーズ』に登場するウラヌスを思い出す!
この映画が1974年公開で、マーズが1976年から連載開始。
藤子不二雄の『流血鬼』がリチャード・マシスンからのアイデアのように
横光御大もこのザルドスを観てアイデアの一部にしていたのかもしれない。
物語の中盤で主人公ゼッドが図書館で読んでしまった本が「オズの魔法使い」である事がわかる。そう、ZARDOZ(ザルドス)は「wi『ZARD』of『OZ』」だったわけだ。
これにより主人公も観客は全てが解る。
何故ザルドスは巨大な頭だったのかということも、ザルドスは神では無かった事も。
ここでオズについてのくだらない解説が入っていないのが素晴らしい!
以前トム・クルーズの『バニラ・スカイ』を観たときに
映画の後半部分で登場人物が「実はこういうお話でした」と全て解説しやがって
興が醒めてしまった経験があるだけが(それでもバニラ・スカイは面白かったが)
ましてやオズような常識的なことの解説などは必要無いと思う。
もしオズをよく知らない人は観た後に「なんでオズだったのだろう?」とオズを読み
その後もう一度ザルドスを観ればいい。
オズもザルドスも楽しめて一石二鳥じゃあないか!
なんならそれを踏まえてザルドスを他の人に薦めるというのもありだ。
ほら!一石三鳥!
まるで百目木幻夜斎だ!
何?百目木幻夜斎を知らない?
じゃあ相原コージの漫画『ムジナ』を読むべきだ。
そしてこの感想をもう一度読んでみよう。2倍楽しめるかも楽しめないかも。