バットマン ビギンズ

バットマン ビギンズ 特別版
ワーナー・ホーム・ビデオ (2005-10-28)
売り上げランキング: 9458
観る前は色々と不安もあったのですが、全部吹き飛びました!
凄く良い!これがバットマンだ!
以下ネタバレあります。文章長いです。
バットマンファンの俺から観た感想です。
既にブルース=バットマンで話が進んでいた過去の作品と違い、
全ての事に理由をつけながらブルースが現在のブルースに、
そしてバットマンになっていく過程が見事に描かれている!
特にプレイボーイの設定の意味の付け方がとても素晴らしかった!
また演じているクリスチャン・ベールがとても良かった!
「ブルースにしてはちと痩せ過ぎだろ」と観る前は思っていたのですが
肉体改造の成果なのか表情もとてもブルース・ウェインでした。
あと細かい所かもしれないですが
パンフレットにも書いてある通りスーツの改良により
旧作品のように体で上下左右を見回さなくてよくなっているのもナイス。
猫背でしゃがむ事が出来るというのは素晴らしい改良点だ!
アニメ版監督もこだわっていたスーツの腕のトゲに
ソードブレイカーという理由付けをしているのに「おお!」と思ってしまった。
他の役者も勿論良かった!
モーガン・フリーマンリーアム・ニーソン、話題の渡辺謙も良かったのだが
俺としてはやはりゲイリー・オールドマンキリアン・マーフィー、
そしてマイケル・ケインが特に素晴らしかった!
っていうか!前にも言ったけど!
似すぎ!漫画に似すぎだろ!ゲイリー!
演技は文句無しで(子羊のようにビビっていたのはどうかとも思ったが)良かったし。
続編が本当に作られるのであれば是非お任せしたい!お金にもなるし是非出てくれ!
で、今回の悪役の中で唯一俺が思う『バットマン的』な悪役、スケアクロウ
神経質そうで「あ、オマエ昔いじめられてただろ?」な感じのキリアン・マーフィーは
なかなか良かったと思いますよ!
悪役といえばもうひとり、メインの悪役のラーズ・アル・グール
不死身という漫画的でオカルト的なキャラクターな為、どうするのかなと思っていたのですが
リアリティを重視した今回は見事に不死身を生かしてくれていました。
誰が死んでも『ラーズ・アル・グール』は生き続ける。
集団の意思そのものがラーズ・アル・グールなのだ、と。
上手い!素晴らしい理由付けだ!
ルフレッドも旧作品のマイケル・ガフは超えられないだろうと思っていたのですが
いやいや、今回のマイケル・ケインも負けていなかったですよ!
親であり良き友人であり、だがウェイン家の執事というポジション。
素晴らしい!素晴らしい脚本、台詞、演技だ!
その脚本もバットマン・イヤーワンを研究したと言っていただけあって
コウモリの使い方やウェインタワーのマークまでイヤーワンと同じなのは
ファンとしてはニヤリとしてしまいました。
ゴッサムシティもアレはアレでありかなーと思いました。
やはり俺としては近代的なのはスーパーマンメトロポリスであって
ゴッサムはどこか古い感じが良かったのですが(青空とかは絶対似合わないだろう)
後半の夜のシーンで奇しくも煙まみれになったカットでは
「おおお!これは良い!」と思える感じになっていました。
バットモービルもまぁありかな。
まだバットマンになりたてだからか、ブルースのナルシズム的なものが
ほぼ入っていなかったのがちょっと残念。
ゴードンの家に子供がいたり、2度目のアルグルのマントが緑だったりした所も
微妙なニヤリポイントだったのかと思う。
リーアムニーソンとの訓練の所でブルースがパタワンになっている感じも
別の意味でニヤリとしてしまいました。
あ、ラスト付近のスケアクロウがヘッドレスホースマンになっている所も微妙に笑ってしまいました。
またカメラワークも素晴らしかった!
バットマンに必要不可欠な『高い所に立ってゴッサムを見下ろす』もバッチリ入っていたし!
最初のコンテナでの戦闘のシーンも素早いカメラワークでバットマンの姿をほとんど映さず
「誰がやっているんだ!」感がとても出ていて素晴らしいシーンでした。
まぁ色々と言ってしまいましたが俺的に99.999%満足の映画でした!
なぜ100%じゃあないかというと
「待って!あなたの名前は?!」
「I'm BATMAN
じゃあ無かったからですよ!
あのほうが良かったと言う人もいるかとは思うのですが、俺としては言って欲しかった!
しかしこれ以上無いぐらいの完成度!
こんなに素晴らしい映画を作ってくれてありがとうございました!